« A1 | トップページ | A3 »

2018年5月 4日 (金)

A2

A2;家庭、家庭教育に特異な位置づけを与え、現代の経済状況、社会状況の中で十分な家族関係が結べない家庭に過大な要求を押し付けるところです。

 

 森友小学校(いや、この教育理念を書いた人、籠池氏?)は、独特の、特異な家族観を持っているようです。それは「家庭の中での自分や先祖からみた自分、自分から見た先祖、山川草木国土悉皆皆自然の中での自分の位置づけ、自分の所属している民族国家と多民族国家との違い」という点にそれは良く表れています。どの家庭にも父母(しかも健在で)兄弟がおり、どの家庭にも先祖がおり、そして自分は父母の子、先祖の子孫であるのみならず、自然の中から生み出されたものであり(自然の中に人為的な「国土」が入るのも奇妙ですが)、家族が集まって民族となり、それは国家を為し、自分は一つの民族国家にしか属さない、といった家族観です。従って自分の存在にとって大切なものは、父母、兄弟であり、先祖、民族、国家ということになります。

 こうした見方に決定的に欠けていること、むしろ間違いといっても良いのは、「家族」「民族」「国家」といったもの自体が歴史的な産物であり、時代によって変化していくものであり、固定的なものではないということです。現在の家族の様々な有り様、「アベノミクス」の下で経済格差が広がり、一人親家庭、ことにいわゆる「母子家庭」が置かれている厳しい状況等は目に入っていないようです。

 

 「人間は、幼児期に母より愛着形成により人を信頼し、託し、成長します」などと、幼児期からの子育てを母親の責任に押しつけるような発言を平気で行えるのは、現在の、ことに経済的・社会的に厳しい状態に置かれている母親たちの現状を見ていないとしか言いようがありません。また、幼児期に母から愛されなかった子どもはロクなものにならないと言っているも同様です。

 「家族力が崩壊している家庭が目立」つと上から目線の見方を示しますが、「崩壊」の原因は家族や個人の側にあるのですか、と問いたくなります。それこそ家族を崩壊させる事態は「アベノミクス」的経済、市場経済・競争主義万能、弱肉強食の日本の資本主義そのもののあり方に根ざしているのではありませんか。教育理念の執筆者に問いたいものです。

 子どもたちが「何のために生き、何をせねばならぬのか」を教えるために、まずは「家庭力の構築」だと執筆者は言います。「働きたい人も子どもが学校から家に帰ることには自宅に居り、愛情をかけてやり、親である自分の利己を理性によってコントロ-ルすることであります」と。「一億総活躍社会」、「働き方改革」などで残業代ゼロにしてまで、男も女も仕事に駆り立てる安倍政権に聞かせてあげたい提言です。執筆者も、自己の「教育理念」「家庭教育」論を達成するためにも安倍政権の「働き方改革」に反対してくださいね。

 

« A1 | トップページ | A3 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1759078/73425100

この記事へのトラックバック一覧です: A2:

« A1 | トップページ | A3 »

2018年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ